attention!
ヌヴィレット先天性カントボーイで、リオヌヴィ。
行き違いでリオセスリの事を童貞だと勘違いした処女ヌヴィレットが、魔法使いにさせない為に性行為の証明をするようにと迫る話。
「三十歳まで処女だと、魔法使いになる?」 A5/P44/R18/400円 5/5 スパコミ 超神ノ叡智2024 東7 R50b すばる
全部で約35000文字の2段組。
※サンプルは飛び飛びです。
【冒頭省略】
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「ここは……」
気が付くと、リオセスリは石竹色をした短く湿った草木の上に倒れていた。膝を立てて起き上がる。湿度がそれなりにあるし、気圧からして水中のどこかの空間であることに間違いはないだろう。湿気や岩の様子から鑑みても、メリュシー村と大差ない凸凹したそれなりの広い区域。
「ヌヴィレット、さん?」
「……リオセスリ殿か?」
空間の中央に存在する足元を濡らす程度の水深しかない浅い川のほとりに、待ち追い人であるヌヴィレットの後ろ姿が見えた。裸足としての足首がちらりと覗かれる。珍しく足元を濡れるのを嫌ってか素足だ、初めて見た。流石に長さ的に外套の裾は揺らめいて水辺に漬かってしまっているが、それは気にしないなんだなと思った瞬間であった。何か所業を行っている動作を取りやめたヌヴィレットは、声をかけられてくるりとリオセスリの方向を向いた。
「は? って、あんた! 下履きは?」
身体をひねって回転した動作から、一瞬に判明してしまった。ヌヴィレットが下半身に何も身に着けていない事を、だ。
あのぴっちりと詰めたチャップスが動きにくいからと脱いでいる程度ならば、まだ理解できただろう。しかし、長い外套の裾から隠しきれない素肌が見えて、下履きの有無をリオセスリは瞬時に察してしまったのだった。
あまりにも堂々としているので、見てはいけないととっさに自身の視界を右手で隠したのはリオセスリの方であった。
「下履き? ああ、そういえば。私はメリュシー村に滞在する際は、慣例に倣って身に着けない」
「そういうもの、なのか?」
「別に他人に強制するつもりはないから、君はいつも通りで構わないが。なぜそんなに慌てる?」
「そりゃ、メリュジーヌたちは普段からそうだからいいけど……あんたは違うだろ? そこは、プライベートゾーンだ」
彼女たちと自然に過ごすために必要な事だからと、ここでは威厳を示すために繕う必要もないとヌヴィレットはどこまでも素な様子であった。
正直、平素の印象であるお堅い最高審判官と今の下半身丸出しはまるで結びつきもしなくて、未だ混乱気味な声をリオセスリは出すのだ。慣例とか初耳だし、そもそもタイミングが悪かったのか今までメリュシー村でメリュジーヌ以外の人間と鉢合ったことさえなかったから、知り得ない事だ。もしかしたらリオセスリが知らないだけで、メリュシー村独自の規定があるかもしれない。確かに、メロピデ要塞内とて水の上と完全一致な法であるわけではないとはいえ、これはさすがに驚くしかなかった。
「なら、問おう。君はメリュジーヌをそういった対象に見たことがあるのか?」
「断じてない。俺にとって彼女たちは、命の恩人にも近い。今までそんなこと考えた事さえない」
「そうか。確かに私は、君の命の恩人ではないな」
リオセスリが即答したことには満足したようではあったが、ヌヴィレットは少しふむふむと頷きまた少し考え込む仕草を入れたようだった。
いや、そのままの状態で停止しないで欲しい。目下の問題を迅速に解決して欲しかった。
「一応、人目ってもんがあるから、いくらメリュシー村の中とはいえ気を付けた方がいいと思うんだが」
「この場は、村の中でもメリュジーヌから認められた人間以外立ち入る事は出来ないから、それは問題ない。不用意にこの場に誰かが近づこうとすると、メリュジーヌの感知能力で私に連絡が来る事となっている」
「いや、現に俺が入ってるんだが」
「君なら問題ない」
「この状況でそういう発言はしない方がいい」
「? よくわからないが……以後は気を付けよう」
迂闊にも程があった。先ほど、メリュジーヌに対しては全否定を入れたものの、ヌヴィレットの外見的特徴は紛れもなく人間なのである。彼女らとは違う。しかも普段は、極めて毅然としているのにだ。そのギャップがあまりにもチグハグ過ぎて、混乱が収まらなくあった。
そうして、どうしても初見で気になった事項を問い正したくなってしまった。
「あーヌヴィレットさん。これを聞くのはマナー違反かもしれないから、答えたくなかったら言わなくてもいいんだが」
「なんだろうか?」
「あんたの、その下半身なんだが……俺とは少々違って見えたような気がしたんだが。気のせいだよな?」
「ああ、そうか。確かにこれをメリュジーヌ以外が見るのは初めてだから、君が驚くのも無理はない。私は人間体として生まれて、身体の基本的な作りこそはリオセスリ殿と同じく男ではあるが、生殖器に関しては女性器を備えている」
極めて真顔で特大事項を、難なくヌヴィレットはさらりと明かした。聞き違いだと思いたいが、ぺろりと裾をも持ち上げたような音がしたような気がする。視界を隠しているから、見えてなくて良かった。
しかしやはり、見間違いではなかったのだ。正直、リオセスリとてガン見したわけではない。完全に不可抗力ではあった。だが、そこにあるべきものがないように見受けられたから、思わず出た確認の言葉。しかしながら、本人の口からあっさりと否定されたのだった。
「……教えて貰ったのはありがたいんだが、いいのか? そんな重大な事を俺に知られて」
「最高審判官に就任した直後は、私の性別について多少の疑問の声があがったりもしたが、そのような質問を受けたのは数百年ぶりでなかなか懐かしい気持ちになった」
「確かに……ヌヴィレットさんの性別を疑問視する必要は今更ないが。それでも、男でも女でもそこは見せるような場所じゃないだろ?」
「そう……だな。仕方ない。隠して欲しいというのならば、ついてきて欲しい」
ようやく再度後ろを向いてくれたヌヴィレットは、そのまま悠長に川のほとりを歩き始めた。
そうしてリオセスリは、ようやく薄目を少し開けて覆っていた右手を少しズラした。いや、危険であった。やはり後ろ姿とはいえ、直視をしては良いものではない。前方を進むヌヴィレットの歩き方は、ナルボンヌエリアの石畳の上の闊歩と変わらぬ上品さであった。しかしここは、浅瀬とはいえ小川である。迫り出した石や、横から茂って飛び出す幾重にも重なる低木が往々にしてある。それを避けるように前後左右ジグザグに歩かれれば、揺れる長い髪そして外套の裾の隙間から足首以上の球のような肌がチラついて見える。ヌヴィレットは、元が白すぎる肌の持ち主である。日光や人目に晒されることもないせいか、余計にふいに一瞥の値のある適度に丸みのあるヒップラインが魅惑的に映ってしまうのだ。
仕方なくリオセスリは俯き、視力には頼らずヌヴィレットの足音と気配のみで後を追う事となった。
「ここだ」
「これは、メリュジーヌの家か?」
「私が滞在する際に、休憩の為にと彼女らが用意してくれた場所だ」
足元ばかり見ていたから前に小突きそうになりつつも、ヌヴィレットが示した先には一件の家屋があった。岩が折り重なる典型的な小高い丘の上に、典型的なメリュジーヌの家屋だった。温かみのある色合いで生活感があるから、ヌヴィレットが訪れない時はきっとメリュジーヌ達が清掃などの管理をしているのであろう。
ヌヴィレットが先行して大ぶりの岩を登り、上へ繋がる梯子にその長い足をかけたところで、リオセスリはまた大きく顔を逸らす事しか出来なくあった。あまりにも……あまりにも視界が危険すぎた。
「リオセスリ殿?」
「……あ……あ、入口はそこだろ? 先に入ってくれ」
「?わかった。確かに君の体格ではあの家は狭いだろうから、先に部屋を整えておこう」
くるりと後ろを向いて明後日の方向を見るしかないリオセスリの意図など汲み取って貰えず、ヌヴィレットはぺたぺたと素足で梯子を登っていった。
たっぷり時間を見通した後、中の物音が聞こえなくなったのを確認してから、ようやくリオセスリも梯子を登る。梯子の一段あたり幅は、手足の長さ的にメリュジーヌが難なく使用できる高さである。それでもさっきほど、一段登るヌヴィレットの後ろ姿では、そのすべらかな臀部を隠しきれない角度であったから、まるで無意味だった。頭を振り、なるべく先ほどの情景を思い出さないようにさっさといくつかの梯子を登りきる。そうして一番上の区画に小人の家と言っても差し支えのないメリュジーヌの家屋があった。玄関に至っては、その高さはリオセスリの胸元以下でしかない。コンコンコンと三度ノックを入れると、どうぞと中から小さくヌヴィレットの声がした。小さなドアノブに手をかけて回し扉を開けると、ほとんどしゃがみ込むくらいに腰を折り曲げてリオセスリは中へ入った。
そういえば、今までメリュジーヌの家の中に入った事などなかった。ずっと中腰で居る必要があるのならば大変だなとも思っていたが、一応ぎりぎりリオセスリの背丈が天井につかない程度の高さはあった。跳ねた髪の一部がやや擦れているような気もするが、許容範囲内だろう。さすがにそこまで広い空間ではなかったが、煮炊きは外でしているようだから最低限の寝食を行うだけの寝室と言った印象だった。
そこにヌヴィレットはいたのだが。
「ヌヴィレットさん、下履きは?」
「私の衣服はここには置いていない」
「はぁ? 隠すために、ここに来たんじゃなかったのか」
てっきりリオセスリが家屋に入って来るまでの間にその危険な身なりを整えてくれるのかと思っていたのだが、予想は外れてそのままだった。正直、真正面の棒立ちをされても視界はアウトなのだ。衣服がないというのならば、そこのベッドのシーツなり布地なりで何かしら覆って欲しかった。仕方なく、またリオセスリは斜め右上である明後日の方向へ顔を背ける事となる。
「これなら、問題なかろう」
そんなリオセスリの思いは一向に伝わらず、ヌヴィレットは背もたれのない腰掛けにすんっと座った。メリュジーヌからすれば二人掛けのベンチと言っても良い幅広ではあるが、人間が座ればいくらヌヴィレットの尻が小さくとも一人サイズである。
そこに座ったヌヴィレットはあろうことにか、いつものクセなのだろうか。ゆっくりと右足を持ち上げて、左ももの上に乗せる。そう、優雅に足を組んで見せたのだ。
惜しみなく晒される、その白すぎる足が前面に押し出される。普段はチャップスによって堅く守られているのに、今はノーガードだ。そこにいつものように、重なる太ももの上で両手を組んで見せるのだ。その姿は、エピクレシス歌劇場の最高審判席での厳格な佇まいと何ら変わりはなかった。それは確かに、下半身の中でも特に危惧をした女性器を隠すという行動であったのかもしれない。しかし、現実は甘くなかった。ヌヴィレットが座った椅子が人間サイズの椅子ならば、もしかしたらかろうじてそれも可能であっただろう。しかしながらメリュジーヌサイズの椅子では幾分、高さが低かった。その為、組んだヌヴィレットの脚に角度が付き、必要以上に盛り上がった隙間をリオセスリへと見せつけたのだ。
傷一つない滑らかな太ももときゅっと引き締まった臀部の狭間に、すぅっと切れ長で綺麗な一筋が慎まやかに通っている。いくらぴっちりと閉じても、無毛だから隠せていない。初見にも目撃をしているが、はっきりこれの正体を知ってから直視するのはあまりにも自覚が深すぎた。そうして今も、その割れ目は見せつけるように、リオセスリの眼下にあった。
中略
【成人向けサンプル】
「どこに行くつもりだろうか」
今度は、杖の音はしなかった。無詠唱、無動作。しかし、部屋中に凄まじい元素力が満たされた事だけは、一瞬で察知できるほどに畳まれたリオセスリの外套に付けられた氷の神の目が共鳴するように、キィンッと高い音を立てて輝いた。
「これは、また何をしたんだ?」
「水の結界を張らせて貰った。いくら君とて、私の許可なしでこの家屋の外に出る事は出来ない」
「はぁ……本気なんだな?」
これは、随分と厄介な我慢比べだと、リオセスリはベッドから立ち上がる事さえ許さない状況に陥った。ヌヴィレットは、見た目以上に頑固で芯が通っている。逆に言えば一度こうと決めたら、テコでも柔軟に立ち回る事ができない。それが数少ない欠点の一つでもあった。それが今、果敢にもリオセスリの目の前で起きた事象としてあるのだ。
「君は、確認の為の身体を貸してくれるだけで構わない。私相手に欲情するのは難しいだろうが、何とかその気にさせよう」
じりじりとヌヴィレットが近寄ってくる。元々、ここは最高審判官にはそれほど相応しいわけでもない、シングルベッドの上だ。その短い距離は、あっという間に詰められる。だが、逃げるというのもリオセスリの性に合わなくもあったし、たとえこの狭い家屋でわかりきった抵抗のパフォーマンスとして追いかけっこ紛いをするのも無駄を感じた。
仕方ないと、ある程度の観念をリオセスリはする事とした。主導権を握られるのは好きじゃないが、相手がヌヴィレットだからこそのギリギリの許容範囲内。それに性行為に関してはどうしたって、男であるリオセスリがどうこうしないとどうにもならない問題である。だから、無理であることをヌヴィレットに体感してもらうしかないのだ。
「君は、動かなくて良い」
短く切って言われた通り、ベッドの上で壁を背に迫って来るヌヴィレット相手にリオセスリは微動だにしないように努めた。はたから見れば、緩く足を延ばしてベッドに寝そべっているだけにも思えるかもしれない。そんなゆったりとした体勢をリオセスリがしている最中、ヌヴィレットはベッドの上で軽く膝立ちをして、仰々しい服装の象徴でもある自身の外套をぱさりと脱いだ。そして手袋やいくつかの装飾を丁寧に外して置くと、途端に印象が変わる。豊かな長い髪が、僅かに乱れるのでさえ情緒を誘う稼働の連想であった。体面をどこまでも重んじるヌヴィレットの衣服の脱ぎきなど、まず誰も見た事がないであろう。最終的には、フリルのついた華やかな白いブラウスじみた隠しボタンのあるシャツのみを身に纏う事となった。その体つきははた目から見れば、確かに男体の骨格は得ていたが、外套を纏っている時よりは少し撫で肩に見えて、その隠された肌の下を薄っすらと彷彿とさせた。
どうしたってリオセスリの視界の前面に突きつけられるのは、チグハグな印象としての一つ。ヌヴィレットの下半身である。その目を、下に向けたくはなかった。往生際が悪いと言われてもこの期に及んで尚、露骨に顔を背ける事は、これからの行為を真っ向から拒絶するという事。それは当然のように許されなくあった。ある程度は予想の範囲内だったとはいえ、それでもこんな機会でも気高く見えるヌヴィレットの様子に感心してしまったというのが本音なのかもれしない。
ヌヴィレットはシャツ一枚の姿のままリオセスリの左足にそろりと手を伸ばし、その逞しい太ももを軽く撫でた。
「くすぐったいだろうか?」
「いいや」
流石こういう経験がないだけあって、ヌヴィレットの手つきは子どもがおっかなびっくりと悪戯で触れているという認識程度であった。だからこそ距離感を詰める領域も、瞬く間。ひょいっと軽く、リオセスリの両足の上に膝立ちとともに乗っかってきた。浮き沈んだベッドの反動があるので、それほどの体重の重みは感じない。それより、こちらの移動を確実に制限されたという観点の方が重要だろう。
やがて何かを見据えたのか、結局先ほどまで撫でていたリオセスリの左太ももの上に、ぴょんっと押し乗る形となった。拳闘をやっていたせいか、かなり鍛えられている太ももという自負もある。その片方だけでも大人一人が乗って安定感が崩れるという事は本来なかった。
「なにを、するつもりだ?」
「君の身体で、男らしいと思う部分を確かめたいと思って」
なるほど、それで先ほど太ももを撫でていたわけか。拳闘で鍛えていたからどちらかというと昔は上半身中心ではあったが、バランスを考える余裕が出て来たので管理者となってからは、下半身のトレーニングにも励んでいる。つまりリオセスリの太ももは、引き締まった筋肉の塊となっているわけで、普通の成人男性との確認をしているのだろう。なぜそれが性行為に結び付くのか理解しにくいが、いわゆるセックスアピールの一つとでも捉えたのかもしれない。
中途半端なゆるゆるとした手の動きで、ヌヴィレットはこちらの太ももをするっとかい撫でる。だが実際は自身が乗っかったままなので、可動範囲が狭い。無意識のうちに、太ももの上で微かに動かれる。しかしながら、今のヌヴィレットは下半身に何も身を纏っていない状態なのである。スラックス越しとはいえ、そこに座られれば露骨に太ももと剥き出しの尻と接していることになる。太ももに跨られている。それは、平面上のリオセスリの視界に飛び込んでくるものがあるという事だ。
跨っているからこそ、ヌヴィレット両足の間に見えるのは一筆の線。その割れ目がどういったものだか、経験あるリオセスリはもちろん理解している。もはやこの状況でそれを見ないという選択肢はないのだ。スラックス越しに、ふにっと明らかにそこでしか味わえない独特な感触が与えられる。慎み深いヌヴィレットの僅かに盛り上がった双丘がぴたりとくっついて、その存在を主張するのだ。それは本当に微かなものではあったが、何度もその場でちょこちょこ動かれては、押し付けていると言っても過言ではなかった。
「あんた、わかっててやってるのか?」
「君を……誘わなくてはいけないのだから、これくらいは……だめ、だろうか?」
そうして、少しチラチラとしていた感もあった自身の邪魔なシャツの裾を軽く詰まみ、ヌヴィレットは捲りあげて見せた。流石に恥ずかしい事という自負はあるようで、指先の持ち上げ具合も晒す面積も控えめである。だが、その白い顔の一部や耳をそのまま保つコントロールまでは出来なかったようで、ほんの少しの間接照明の中でも照れているというのがわかる程であった。
これが男を誘う為に必要と言う理解は何となく出来ているようではあるが、本能まで把握しているわけではないらしく、多少訳も分からずリオセスリの太ももに女性器を擦り付けている、そんな印象である。だがそんな拙い動作でも、堅く閉じられていた双丘はふっくらと存在感を増し、艶めいて見える。徐々に割れ目の隙間が、垣間見えてくるのだ。外の空気さえろくに知らないであろうヌヴィレットの秘裂が、花開くように薄っすらと覗かれる。どこが良いとかそんなこともきっとわからない。ただ、少しよろめくように小さく震えてカクカクと腰を動かしている。少し盛り上がった剥き出しの肉芽を、こちらの下履きに合わせてズリズリと。
リオセスリからすると、太ももを使われてオナニーショーされているようにも感じたが、それはヌヴィレットからすると交尾のための、動物的な動きなのかもしれない。
「まさか、ヌヴィレットさんから、こんな過激な接待を受けるとは、な」
一旦、動きを止めたヌヴィレットは、軽くその腰を少しだけ浮かした。膝立ちのままリオセスリの顔の位置まで持ち上がって見せるのは、割れ目の端から端までの全て。その湿り気はもはや隠せず、僅かにリオセスリの太ももも押し付けていたせいでシミとして濡らしていた。愛液の雫がほんの少し、割れ目に沿って伝っている。自身の下腹部に右手をそっと添えたヌヴィレットは、指先だけ少し力を入れて肌の一部をくいっと引っ張る。
くぱっと割り開いて見せつけられるのは、今まで頑なに閉じていた筈の秘裂で、とろりとした愛液の滑りのおかげもあって存外容易に示された。それでもやはり外の空気を初めて知る箇所である。膣肉は、全体的に控えめな様子で小さく震えている反応をしていた。そうして最初の頃は全く影も形もなかった肉芽は、ようやく一つの存在として一寸だけちょこんっとその場所を現していた。
「触って、欲しい……」
小さく懇願するヌヴィレットの声が、頭の上から落ちて来る。それが精一杯のアピールだろう。だが、割れ目を開き示すための指も段々と自信が無くなって来たのか、力強さはやがては見えなくなりそうだ。
ここまでお膳立てされて、何もしないというのは流石のリオセスリも道理が通らないと判断した。それでも、相手はただの生娘ではない。ヌヴィレットなのである。そうとなれば一つの理性をある程度は念頭に置いての腹を据えた行動となる。
リオセスリはややゆっくりとであったが、右手の人差し指を伸ばす。その指の腹を秘裂の下に近づけると、その瞬間に割れ目から漏れ出た愛液が、つうっと指先に落ちた。その雫を拾い上げながら膣肉にそっと指を当てる。そのまま流れるように秘裂をゆったりと撫でる。明確に触れられた事で、ようやく肉びらも姿を見せまた開く部分に比例して、愛液も増えてくる。最初は、露出した上辺だけをふわふわ擦る程度。しかし、もう露骨に姿を隠せなくなってしまっていた肉芽を相手となると、そうもいかない。
手始めに軽く肉芽の上に指を当てて、くいっと上へ押し込んだ。
「ぁ……」
腰事身震いしたヌヴィレットが、空いていた左手を軽く口元に持っていく動作が見えた。
それまで、粒が多少ちらちらしていた様子であったが、やがては確かな存在感として肉芽はしっかりと立ちながらも、ひくつく。秘裂をなぞる次いでというていで、蜜壺から軽く愛液をすくい上げて、こすこすと肉芽をくすぐる。流石に大人しくはしてくれず時折逃げるように左右へ動かれるので、手ほどの一貫として馴染ませるように定位置を示して、芯のにゅぐりとした感触を味わう。ピンピンッと人差し指の腹で弾くと、わかりやすくヌヴィレットはその度に軽く体を捩っている。
まだだ。親指もそえてグリッと圧迫すると、その流れで肉芽の両端を親指と人差し指で摘まんであげる。くりんくりんと回すように動かしながら、コリコリと上方へ弾くと、ヌヴィレットはとうとう顔を軽く下げてぎゅっと目を瞑ってしまった。
「あ……ぁっ……」
初めてでここまれされても、ぺたりとへたり込まないのは流石ヌヴィレットと言ったところだろうか。素直に快感は甘受しているものの、最低限の威厳だけは保とうと必死に膝を死守している。だが、そんな矜持をもある程度踏み潰さないとこの先は務まらない。
「さて、ヌヴィレットさん。この先に進むには、もっと俺に良く見せて貰わなきゃいけない。どうする?」
「……わかった…………これで、いいだろう……か?」
少し考える素振りを見せたヌヴィレットは、こてんっとベッドに転がって寝そべって見せた。もちろん足先はリオセスリに向ける体勢だ。だが慎みの習慣として、軽く立てた両膝はぴったりとくっついたままである。角度的に足が邪魔をして女性器は、一旦は隠れた。そうして、ゆっくりと両太ももが開かれる。そうは言っても椅子に座る程度の隙間。げんこつ一つとて入りはしないだろう。
「少し足りないな」
ヌヴィレットのすべすべの太ももへリオセスリは手を伸ばし、しばし撫でての堪能。さりげなく内ももに手を当てると、そのしなやかな足をぐいっと開かせる。土踏まずが明確に宙に浮き、足の強制移動が成される。こちらの身体を軽く割り込ませるほどに開脚が成されると、ヌヴィレットは思わず目を見開いた後、少し顔を背ける。余すことなく、こちらに全てよく見えるように強制的に開かれた足の付け根には、もちろん先ほど散々可愛がった秘裂がお目見え出来る。小刻みに震える肉芽も隠せず、肉びらの片輪さえも覗き出ている状態だ。
これからの暗示を込めてリオセスリは片手では未だ太ももを撫で揺らぎながら、まず手の平全体で軽く秘裂を覆う。それは、手を当てる程度の軽さではあったが、リオセスリの指の二本分の幅もない小さな膣はすっぽりと隠れる。温めるように全体を拭うと、また隠しきれない愛液が誘い水として、ぴゅくっと出て来てこちらの手の平を濡らす。
「指を入れても平気かい?」
確認のためのリオセスリの問いかけに、こくんっとヌヴィレットは頷いて見せた。
幾分か指の腹を当ててぐーり、ぐーりと肉びらを開くように回転させると、膣肉は期待をしてぷっくりと膨らんでヒクついているようにも思える。試しに蜜壺へ軽くたんったんっと指先だけ叩いて見ても、ぴちゃんぴちゃんと水音が跳ねるだけで痛みがあるような様子は見受けられず、ただ誘うように収縮するばかりだ。心も、そして身体の準備も出来ている証拠だ。
つい立てるように、リオセスリは人差し指を蜜壺にぷちゃりと差し入れた。温かい愛液に満たされたぬかるみは、待っていましたと言わんばかりに指を受け入れる。その浅瀬をつぽつぽと何度か出し入れして往復すると次第に大胆に、もっともっとと膣肉はうごめく。だから、第二関節程度まで入れ込んだまま、くにっと指を曲げてやる。
「っ、ふ……」
ぷちゅッとわかりやすく雫が生み出されて、たらりとリオセスリの指を伝い手の平から手首付近まで愛液がやってくる。もう十分にぬるぬるのぐちょぬれだが、それでもヌヴィレットは健気に漏れないように頑張っていて、時折きゅっと膣肉を締めるのがとても心地良い様子だ。だがそれによって男の指の太さをまた実感して、背筋が震えて堂々巡りにもなっているようであった。
出し入れの繰り返しの中で段々と指を埋め込む深さを増やせば、多少なりとも膣は順応してくる。にゅちにゅちと狭い媚肉も開かれて、こちらの指を受け入れてくれる。愛液の多さも相まって、それはまるで指をしゃぶられるようさえ思えた。
「痛みはないかい?」
「あ……大丈夫、だ」
「そりゃ、良かった。俺としても、はじめての相手に嫌な思いをさせるのは本意じゃないからな」
「悪くはない……いや、だが。腹の奥が……」
話を詰める間でも、指を止めてやっているわけではない。
指のおしゃぶりの最中でも、空いたもう片方の手で肉芽を合間にぷちぷちとつぶしてやるのは忘れない。これは、どこまでも気持ちの良い事だという刷り込みだ。愛液が渇く暇さえ与えず、丹念に可愛がれば、肉芽も喜んで小片としての姿を現してくれる。ここまで散々触ってみてある程度は予想していたが、どこまでも正直な身体の反応だった。ヌヴィレットも見悶えしながらも、ゾクッゾクッと反応を隠さない。
「はふ…、っっん」
「どこが好きなんだ?」
最初は指一本をやっと受け入れている程度であった膣も次第に開かれ、ぢゅぼっぢゅぼっと空気を含んだ音が混じるので、すかさず指の本数を足した。僅かに出来た膣肉の隙間から、割り入る。物量としての圧迫は単純に二倍。それでも、ひたひたの蜜壺のおかげで、滑り込ませる懸念は無くなっていた。
今までのわかりやすかった単一の刺激が、二本になったおかげで不規律にも近い動作となる。馴染んだ人差し指は浅い内側を熟知して押しつぶし、長い中指は奥へ奥へと伸び進めてほぐして見せる。
「んぇ……ッ。ふ……ッ。ぁう……」
ヌヴィレットはその度にぶるぶると震えながらも、膣肉はむにゃもにゅとこちらの指を追随してくる素直さを見せた。潰すように踏み入れられると、明らかに良い声が出る。だから、少し調子に乗って愛液が染み出る弱い部分を、二本の指で重点的にくいっくいっと押して反応を楽しんだ。
「んんんっ、あっ……あ!」
抜ける少しの高い声を出して、気が張り詰めるようにヌヴィレットは一瞬緊張した。
押し返されるように、リオセスリの指を若い膣肉がぎゅっぎゅと引き絞ってくる。息を詰めた後に力が抜けるとそのまま、びゅっびゅと綺麗な雫を段階的に吐きだした。
つづく